Ba/u/cker La/u/cker

六本木のcomplex665にある小山登美夫ギャラリーにて327日までアーティスト、倉田悟展「Ba/u/cker La/u/cker」が開催されています。

小山登美夫ギャラリーで初の個展となるこの展覧会では3メートルを超える大作を含む20展余りのペインティングが展示されています。

倉田悟が描くのは日常の一場面ですがそこに登場するのは擬人化された動物や仮面をつけた人間などなんとも不思議な存在たちでそこには独特のユーモアと物語性が溢れています。

作家自身の記憶や直観的なイメージのインスピレーションを出発点に描かれるこれらの世界には現実世界や時代などを連想させる要素は見当たらずパーソナルなテーマを凡用的なイメージに落とし込みます。

倉田悟が絵を描くという行為の根源には「人はなぜ生きているのか」という問いがあり何よりも「人間のための作品」を作りたいのだと言います。

画面に登場する不思議な人物や動物のいる風景や物語の一場面のようなシーンは目を見張るような色と光と影の描き分けによって描かれ絵に重厚感と独特の質感を与えていて作家の類希な絵画表現の才能を見てとることができます。

KOYAMA TOMIO GALLERY