2025年 5月 24日TRAVELING FOR ART
CECILIA ANDREWS
神宮前にあるGallery 38にて、セシリア・アンドリュースの日本初個展「Wondering and Looking」を画開催されています。
セシリア・アンドリュースの作品はペインティング、彫刻、ドローイングなど、さまざまなメディウムを用いながら、独特の色彩感覚で生み出されます。
その背景には、セシリア・アンドリュース自身の生い立ちや、国家間の移動を伴いながら育まれた感性と世界観が大きく影響しています。
1969年、南米・チリに生まれたセシリア・アンドリュースは、軍事独裁政権がはびこる混乱に満ちた政治的・社会的状況の中にありながらも、豊かな自然に囲まれ、親密でリベラルなコミュニティの中で育った時代を「美しい幼少期」と振り返ります。
同時に、身の回りの平穏や美しさと、政治がもたらす残酷さや悲惨さという対極的なものが共存する矛盾は、世界に対する独自の視点をもたらしました。
セシリア・アンドリュースの作品には、手や頭部など人体の一部分が、さまざまなメディウムと色彩を用いて繰り返し描かれています。
それらの表現は非常に抽象的でありながらも、同時に象徴的でもあります。