DAISUKE TAKAHASHI

天王洲アイルにあるギャラリー、ANOMALYにて10月8日まで、高橋大輔 個展「絵画をやる―ひるがえって明るい」が開催されています。

高橋大輔は、色彩が幾層にも重なった厚塗りの抽象絵画で知られるます。

一方、近年は、ゆるやかにその作風を移行させ、具体的なモチーフを持つエキセントリックな絵画を発表していまが、この展覧会では最新作を含む絵画約30点が展示されています。

2011年以降の約5年間で、高橋大輔は夜に蛍光灯の下で絵画と対峙して描く厚塗りの《夜の絵画》から、生活環境の変化により昼型の制作リズムとなったことで、自分の外側の世界も視界に入れながら描く薄塗りの《昼の絵画》へと転換しました。

さらに、その後は、画面の上層にニスを塗布し、自身と絵画を物理的に距てた《眠る絵画》へと作品を展開させました。
その後、2016年頃からは、数字などの記号が描かれた作品が萌芽的に現れ始め、近年では、自動筆記によるドローイングを契機に生み出された、文字を画面に取り入れた《白昼夢》シリーズを発表、さらに、子供の玩具を描いた《Toy》シリーズなど、身の回りにあるものをモチーフとする作品へと推移しています。

絵画という表現手法を様々に変化させて独自の世界観を展開する高橋大輔の絵画作品は見るものに新鮮な驚きのような刺激を与えます。

ANOMALY