ERNESTO NETO

六本木にある小山登美夫ギャラリーにて現代のブラジルを代表する作家の一人であり、国際的にも高く評価されているエルネスト・ネトの展覧会「Dreaming Beings」が開催されました。

エルネスト・ネトは1964年、リオ・デ・ジャネイロに生まれ、現在も故郷に在住し、制作活動を行っています。

1980年代後半より、ストッキングに発泡スチロールの玉やスパイスなどを入れたソフト・スカルプチュアを発表してきましたが、次第に大型のインスタレーションへと移行。

90年代には、伸縮性に優れた薄い布地を使用し、皮膚や臓器を想起させる有機的なフォルムを持つ体感型のインスタレーションの制作に着手します。

また、展示空間の特性に合わせ、天井から吊り下げた布の中に鑑賞者が入り込むことができる「ネーブ」(ポルトガル語で「宇宙船」の意)のシリーズを展開し、世界中から注目を集めました。

ネトの作品では、鑑賞者の参加や新たな表現空間の創造を目指し、1950年代から60年代にかけてブラジルで興った新具体主義が継承されています。

それは、視覚だけでなく、嗅覚や触覚などのさまざまな感覚を総合して作品を体感することを通し、鑑賞者に自らの身体性や存在を再認識させ、さらには他者や宇宙とのつながりを感じることを促すしなやかな装置ともいえるでしょう。

TOMIO KOYAMA GALLERY