ISSHIN TANISAKI

代官山にあるLURF GALLERYにて、谷﨑一心の個展「FEEL」が開催されています。

谷﨑一心はこれまで、渦を通して世界や生命の成り立ちに迫る抽象絵画を展開してきましたが、その起点には風景画の制作があります。

この展覧会では、風景と渦という二つのアプローチが交差し、抽象と具象を往還する新たな絵画世界を紹介しています。

私たちが生きる世界を表現するために、渦の反復により多様な色や形を生み出す谷﨑一心の絵画。

私たちはそれを現象として意識化し、意味や意図、価値を与えながら世界を理解しようとします。しかし、構成要素である渦自体には意味も意図もなく、ただ存在しているだけです。

世界は本来、意味を持たず、ただそこにありますが、色や価値を与えるのは、私たちの意識にほかなりません。

それは自然風景についても同じことが言えます。

谷﨑一心は、あるがままの存在と人の意識との関係性について問いかけ、事物の本質を追求する重要性を、渦や波長を通して描き出しています。

LURF GALLERY