IT COMES IN WAVES

9月26日まで神宮前にあるNANZUKA UNDERGROEUNDにてアメリカ人アーティスト、クリスチャン・レックス・ヴァン・ミネンの日本初の個展「It Comes In Waves」が開催されていました。

驚くばかりの超絶技巧で描かれるヴァン・ミネンの絵画作品にはニューエイジ的な神秘主義、デスメタル、ポルノ、タトゥー、インターネット・ミーム、サーフカルチャー、SNSといった21世紀の混沌とした文化が摩訶不思議に混ざり合い乱舞します。

このグロテスク趣味とも呼べるヴァン・ミネンの作品は15世紀フランドル地方において独自の発展を遂げた油彩絵画の技法を踏襲しています。

ヤン・ファン・ハイクやヒエロニムス・ボスなどの美術史において「初期フランドル派」と呼ばれる作家たちの不気味で美しい画面に潜む風刺性や寓話性は彼らを独自の作家としました。

ヴァン・ミネンはその600年前と同じ透明で艶やかな薄い顔料を幾重にも塗り重ねるという気の遠くなるような技法を用いてこれらのイメージを現代の感性で描いています。

NANZUKA UNDER GROUND