KEI IMAZU

ANOMALYにて11月7日まで今津景の個展「Mapping the Land/Body/Stories of its Past」が開催されています。 

今津景は絵画における身体性と現代の視覚表現との関係を探求し、様々なメディアから採取した画像をコンピュータ・アプリケーションを用いて再構成した後、油彩でキャンバスに落とし込むという手法で絵画を制作しています。
いずれの作品も、作家自身の日常生活の中で沸き起こった強い感情や私的なできごとがモチーフに託されていますが、テクニックとテーマの間を注意深く往来することで、作品は客観性を帯びた絵画として描き出されるのです。
今回発表する新作はPhotoshopだけでなく3Dレンダリングソフトの描画空間のセオリーがもつ特異さを援用し解体した様々な画像データを奇妙な「奥行き」または「平坦さ」をもって構成した絵画です。

それは旧来の絵画の写実的なパースペクティブとは少し違う、現代の人工的な演算空間を想起させます。

ANOMALY