KEIJI ITO

2月12日まで六本木にある小山登美夫ギャラリーにて、陶の立体作品、絵画などジャンルにとらわれず精力的に制作を続ける86歳のアーティスト、伊藤慶二の個展が開催されています。

伊藤慶二にとって小山登美夫ギャラリーでの初個展となるこの展覧会では最新作である陶の立体作品、伊藤の源流ともなる油絵の近作、そして今回のために制作された布と糸のコラージュ作品が展示されています。

伊藤慶二の既成の枠組みにとらわれない自由な発想は、作家の経歴、興味にも色濃く現れています。 

伊藤慶二は1935年の岐阜県土岐市生まれたこの美濃の地域は昔から窯業が盛んでした。

安土桃山期に焼き物の大きな改革をしているこの地に伊藤慶二は誇りをもち、現在も自宅と工房を構え制作しています。

伊藤慶二は1954年武蔵野美術学校に入学して、森芳雄、麻生三郎、山口長男らに師事し油画を専攻します。

70歳を過ぎてからも、工房の他に自宅内に絵画のアトリエも設置して純粋に絵画を楽しみ、20歳前後に叩き込んだ東西の美術の素養がより新たな作品世界として展開される大きなきっかけになったといいます。

TOMIO KOYAMA GALLERY