2025年 9月 02日TRAVELING FOR ART
LEA EMBOLI
下北沢アーツにて、Lea Emboli 個展「Venus is the hottest plasnet」が開催されています。
Lea Embeliは1994年セルビア、パンチェヴォ生まれ、2017年ベオグラード藝術大学応用芸術学部応用絵画学科を卒業、2018年修士課程を修了しました。
2021年文部科学省の奨学金を得て、東京藝術大学油画研究科に研究生として留学し、 2025年3月東京藝術大学修士課程修了して、現在もセルビアと日本を拠点にアーティストとして活動を続けています。
Lea Embeliは新しい女性のイメージを探ります。
女性のヴィーナス像はヴィレンドルフのヴィーナスや縄文時代の土器から現在まで各時代の価値観を反映させながら変遷を続けてきました。
今の時代を映し出すためにEmbeliは必然的にAIを駆使します。
象徴的な女性の画像を何度もAIに読み取らせることで、現代人が思い描く女性像を吸収し、無意識の理想や固定観念を反映した画像が生み出されます。
その画像を基に制作されたEmbeliの作品は女性らしさの象徴ともされる鮮やかなピンクが多用され華やかな雰囲気を纏いますが、違和感を見逃すことはできません。
AIにより平準化されたヴィーナス像はこれまでの女性の身体を巡る問題がそのまま視覚化されたものと言えます。
それでもEmbeliはAI像を他人の視線から逃れるための代理とすることはできないか、女性が自らの身体により自信を持ち生きるための方法を想像し続けています。