LUMINESCENCE

六本木のcomplex665にあるShugoArtsにて6月19日まで約3年ぶりに小野祐次の個展「Luminescence」が開催されています。

1980年代よりパリを拠点に活動する小野祐次は長きにわたり海外生活の中で数多くの美術館や建造物を訪れて美術史の様式や歴史など幅広い知識を蓄積してきました。

そうした古今東西の芸術を光で描かれる二次元の像である写真という手段でしかなし得ない表現とは何かという命題のもと制作を続けています。

今回の「Luminescence」シリーズではヴェルサイユ宮殿やシャンティー城、パリの礼拝堂などに吊るされたシャンデリアを対象に自然光ではなく人工的な光を使って撮影しています。

カメラを通して光の採集社となり人間の視覚ではとらえることのできない光の細部までをフィルムに焼き付け自らプリントした作品は光そのものが写真であるという小野祐次の写真への哲学を語っているようです。

ShugoArts