MOONLIGHT

天王洲アイルにあるユカ・ツルノ・ギャラリーにて4月2日まで笠井麻衣子の個展『Moonlight』が開催されています。

約4年ぶりとなるこの個展では、これまで追求してきた制作手法を継続しながら、経験と深く結びついた対象を包み込むような近接した視線の関係性を絵画上で探求した新作が発表されました。

笠井麻衣子は、日常の中で目にした場面をもとに自身で物語を作り上げたり、既存の物語や絵画の伝統的主題で語られえなかった部分を独自に想像したりすることによって絵画表現の中ににおける物語性を追求してきました。

大胆な筆触やキャンバスの余白を生かした絵画には、少女や動物、着ぐるみなど、社会的に未分化であるがゆえに他者として現れる存在が登場します。

西欧の伝統的な題材を再考する一方で、絵巻物などの日本伝統文化に見られる複数の時系列が同居する俯瞰的視点や花鳥風月の主題を絵画の構図に取り入れることで日常の事象が展開していく時間性をともなった絵画上の物語のあり方に関心を寄せているのです。

YUKA TSURUNO GALLERY