¥OUADA

六本木にあるギャラリー、オオタファインアーツにて、中国人作家ヨアダの初個展「天地無用」が開催されています。

1987年福建省生まれで現在杭州市を拠点に活動するヨアダは、インターネット上のイメージや身の回りにある日用品からインスピレーションを得てペインティングを制作しています。

この展覧会では、人気のオンラインビデオや野生動物のドキュメンタリーからモチーフを得た作品を発表しています。

パンダや牛、シマウマ、チーターなど様々な動物は、そのつぶらな瞳とは対極にあるプロレスラーのような隆々とした筋肉やギラギラした分厚い金色のチェーンなどのモチーフと組み合わされ、新しいイメージへと変換されます。

アクリル絵具とスプレー塗料を多用し、蛍光色のスプレーによる柔らかくぼやけた色面は、クリアな輪郭線や厚く盛られた金色のペイントを引き立てるだけでなく、独特のファンシーで怪しげな魅力を生み出しています。

ユーモラスで露骨なイメージは、人々が描かれる対象に抱くありふれた印象を鮮やかに壊すことに成功しているようです。

中国都市部の消費社会やサブカルチャーを経験してきた若手作家が生み出す、現代中国のダイナミックな表現となっています。

OTA FINE ARTS