SHIORI TONO

表参道にあるMAKI Galleryにて塔尾栞莉の2度目となる個展「あって ない / Atte nai」が開催されました。 

表参道ギャラリーのスペース拡大リニューアルオープンを記念したこの展覧会ではMAKI Galleryの専属作家の塔尾栞莉による新作15点が発表されました。 

塔尾栞莉は記憶のもつ儚さやつかみどころのなさ、喜びや悲しみといったあらゆる性質に焦点を当て、記憶の断 片一つ一つを解きほぐし再構築していくことを表現の軸としています。

幼少期の写真やホームビデ オの映像などの記録媒体と記憶を照らし合わせ、作家にとって大切な一瞬の光景を描き出すのです。

マスキングテープを使って一コマづつ描きこむことにより完成する絵画はテープと共に剥離した絵の具のない余白をそのままに残しつつ完成されます。

絵の具が予想できない形で剥がれ落ちて生まれる余白、不規則な色の断片の連続は完全に留まらない記憶の本質を映し出すようです。

MAKI GALLERY