2022年 7月 22日TRAVELING FOR ART
TAISHI HATAYAMA
神宮前にあるギャラリー、EUKARYOTEにて畑山太志による個展「空間体」が開催されました。
この展覧会では近年、畑山太志が関心を抱く、生命と非生命の境界や個体性の境界についての探求から、これまで自身の身体的な感覚を突き詰めることによって捉えていた視点を、自分をも取り込む外側の環境的視点から捉え直しています。
作品の画面上に広がる圧倒的な筆跡による有機的な表現ではキャンバス内に空間が立ち上がり、マクロとミクロを横断する可能性の領域が広がります。
それらの作品はまるで生命・非生命問わず、事物、デジタルなど、全てを巻き込む生命体のような、詩的な「空間体」を作り上げています。
私たちの存在する世界のスケールやカテゴリーの線引きを、絵画の手法によって絶えず引き直す畑山太志の新たな探求を見ることができます。