2025年 11月 02日TRAVELING FOR ART
TAKERO KANOU
目黒不動前にあるギャラリー、LEESAYAにて狩野岳朗の個展「薄明薄暮」が開催されています。
1975年群馬県に生まれの狩野岳朗は、大学で建築を専攻、その後に働きながら独学で絵を描き始め現在は東京を拠点に活動しています。
自然や暮らしの中で揺れ動く自身の内面を描く中で、狩野岳朗の美意識への興味は絵画に留まらず、2011年から6年間古道具屋を営みながら制作を続け、現在は画業に専念しています。
日常的に野外でスケッチを行い、植物や空間、時に手の皺など具体的なものを見る狩野岳朗の画面は、単なる抽象的な模様ではありません。
慎重に色分けされた多様な色彩と大胆な構図、筆致は、作家の生命に対する視点であり、内面から湧き上がる感情や記憶、時間や様々な要素を実際の対象にオーバーラップさせ表現しています。
画面に配置された絵の具の存在感や縦横無尽に駆ける線から、狩野岳朗の眼差しを通した世界の図式を観賞者は体感することができます。







