YOHEI IMAMURA

駒込にあるギャラリーKAYOKOYUKIにて、今村洋平の3回目となる個展「two peaks」が開催されました。

この展覧会では、今年4月に閉幕したインドのコチビエンナーレ2022に出品された作品、「dots 2020-2021」と「two peaks 2022」が、国内で初めてお披露目されました。

今村洋平は、これまで一貫してシルクスクリーンを使って立体感のある彫刻的な作品を制作しています。
シルクスクリーンとは、一般的には版画制作などに用いられる技法で、メッシュ状の版の孔からインクを押し出すことでさまざまな絵や模様が印刷します。

このとき版の孔を通過したインクは、支持体に0.01ミリにも満たないごく僅かの厚みを伴った層を構成します。

今村は、シルクスクリーンによるこの極薄のインクの層を数百回、数千回と重ねる行為を集積することで、複雑な幾何学模様や、山脈のような形状を作り出していきます。

今村が自ら編み出したこの独特な制作方法は、複雑な構造を持つ立体的なシルクスクリーン作品という独自の作品制作を可能にしました。

 

KAYOKOYUKI