YORIKO TAKABATAKE

六本木にあるギャラリー、SHUGO ARTSにて髙畠依子の個展「LINE(N)」が開催されています。

ここ数年、風・水・火・磁力といった自然の力を用いて、油絵具を様々に変容させる制作手法が注目されてきた髙畠依子の制作スタイルは素材と構造という二つの側面から捉えることができます。

油絵具に砂鉄を混ぜ、キャンバス裏から強力な磁力を動かすことで、絵画を形成したり、キャンバスそのものに糸を結んで不均一な形状を作り、それを漆喰に何度も浸すことで洞窟の壁面のような不可思議な表面を出現させるなど、髙畠依子の作品は、素材の変化が絵画構造そのものへ影響を与えるのです。

SHUGO ARTS