2025年 1月 27日TRAVELING FOR ART
YOSUKE TAKAYAMA & MIO KANEDA
天王洲にあるギャラリーANOMALYにて髙山陽介 個展「かえり」と金田実生 個展「耳のなかの竜巻」が開催されました。
髙山陽介は一貫して木を主な素材とし、コーヒーの缶や新聞紙といった異素材も用いながら、自分自身や身近な友人、偶然出会った人々や動物をモデルに、日常を独自の視点で抽象化したカラフルでユニークな形状の首像を多く制作してきました。
首像の制作に留まらず、正面性を強調したレリーフやセルフポートレートとしての木版画の制作も平行して取り組んでいます。
また、彫刻作品における台座の在り方を探求することも含め、現代における彫刻表現の新たな可能性を追求しています。
金田実生は1980年代後半から作家としてのキャリアを版画でスタートさせ、その後、紙を支持体にした油彩画を中心に制作の幅を広げ、水溶性クレヨンや木炭など、様々な素材を用いた表現方法を取り入れながら制作を続けています。
金田実生は、身近な風景や日常のささやかな出来事に宿る光、温度、湿度、空気、音、気配といった、目には見えない現象をも繊細に捉え、それを画面上へ作品として定着させています。
有機的な線や形、丹念に塗り重ねられた色彩は、視覚的な快感をもたらすと同時に、鑑賞者の心の中に潜むイメージを静かに呼び覚まします。