FUMIKA TSUCHITORI

江戸川橋にあるギャラリー、WAITINGROOMにて開催された、土取郁香の個展『わたしを抱いてねむる・凪』からの作品紹介。

土取郁香は、2人の人物を描いた「I and You」、風景の中から色やかたちなどの要素を抽出した「a scene」の2つのシリーズの絵画制作を通して、特定の対象をかけがえなく思うことや、人と人、自分と自分などの間にある関係について考えをめぐらせてきた。

本展は、近年の「I and You」シリーズの変遷を地続きに見せるような新作個展となった。このシリーズでは「わたしとあなた」という2者が描かれてきたが、近年は、2者が融け合い、その線引きが曖昧になるような展開を見せている。

描かれた2者は「わたしとあなた」に限らず、「わたしとわたし」や「わたしと、わたしの思い込みの像を投影したあなた」、そして、絵画の歴史においても重要な要素である「わたしとその影」などの可能性を持ち始めた。

その変遷のきっかけとなったドローイング作品を中心に、「I and You」シリーズの現在地を表すような新作ペインティング作品8点前後がこの展覧会では展示された。

Exhibitor / WAITING ROOM

WAITING ROOM

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