HARUKI UEDA
都立大学にあるギャラリー、KATSUYA SUSUKI GALLERYにて、植田陽貴による初となる個展「whispering」が開催されました。
奈良の山間部の自然豊かな環境で生まれ育った植田陽貴は、自然界には人間の立ち入りを拒むような、不可侵な領域があることを肌感覚として知っていると言います。
そのような場で育ったからか、植田陽貴は「境界」という言葉をいつも念頭に置いて、作品を制作しています。
自己と他者、人間と動植物、生と死、見えるものと見えないもの、あの世とこの世。
植田陽貴は、様々な「境界」を意識する中で、自分の立ち位置を一歩変えると世界はまったく違う形を持って立ち上がるかもしれないと考えながら制作を続けます。
夏の暑さの盛りに開催れるこの個展では涼を通り越し、遠い先の季節に思いを馳せ、凍てつく寒さを届けています。
Exhibitor / KATSUYA SUSUKI GALLERY