
JANG KOAL
原宿にあるギャラリーNANZUKA UNDERGROUNDにて開催された、ソウルを拠点に活動するアーティスト、ジャン・コールの新作個展「Solitary Inn」からの作品紹介。
ジャン・コールは、桑を原料とした韓国の伝統的な手漉き紙「韓紙(ハンジ)」に描かれる現代的な女性の肖像で知られ、伝統と現代性の入り混じる作品世界を創りあげています。
「Solitary Inn (고독한 여관 / 孤独の宿)」と名づけられたこの展覧会は、個人が過去の記憶や内面世界に静かに浸る、孤独でありながらもどこか安らぎを覚える瞬間たちのために用意された架空の宿(Inn / 여관)をテーマにしています。
車の後部座席、木漏れ日、水槽といった「部屋」はいずれも、闇と神秘、恐れ、そしてひそやかなときめきに満ちた私的な場所です。
その空間は、過去の記憶を思わせる光で色づくと同時に、やがて到来する瞬間の影が息づいているかのような神秘性を湛えています。
EXHIBITOR / NANZUKA UNDERGROUND