SAM FALLS
六本木にある小山登美夫ギャラリーにて、開催されたアメリカ人アーティスト、サム・フォールズ日本における初個展となるサム・フォールズ展からの作品紹介。
サム・フォールズは、アメリカバーモント州で育ち、現在はニューヨーク市内およびハドソンバレーを拠点に制作活動を行っています。
アメリカのリード大学で物理学、言語学、哲学などを学んだ後、2010年ICPバード芸術研究課程修了しました。
自然や光、時間、偶然性をもとにしたフォールズの制作プロセスは、非常に特徴的です。
地面に置いたキャンバスの上に、染料と、そこに生えている草花や枝などの植物を一緒に配して一晩かそれ以上放置し、その後植物を取り除きます。
そうすることで、雨や雪、霧、朝露など、そのときどきの大気の状況により染料が変化していき、画面に有機的な自然の輪郭と、生と死の循環のメタファーが満ち表れます。
作品は、その場所固有の植物によりさまざまな構成がうまれ、季節的な要素にもさらされて生まれるところが、まるで元の植物の自然環境がそのままあらわれているかのようです。
Exhibitor / TOMIO KOYAMA GALLERY