EIJI UEMATSU
北参道にあるギャラリー、Gallery 38にて開催された二人展「植松 永次 | 宮林 妃奈子」から植松 永次の作品紹介。
1949年生まれの植松永次と、1997年生まれの宮林妃奈子という異なる世代に生まれ、それぞれ陶と絵画を主な表現媒体としてきた二人には、素材を一方的に形づくるのではなく、その性質に呼応しながら作品のあり方を探るという共通の姿勢があります。
植松永次は1970年代初頭より、半世紀以上にわたって土と向き合い続けてきました。
その作品には、流動する泥の軌跡や、焼成によって刻まれる亀裂や歪み、素材が本来持つ質感が色濃く残されています。
技法や概念に縛られることなく、土が語りかけてくるものに応答する、そうした制作姿勢が作品に宿っています。
自らの表現を土に刻み込むのではなく、そのなかにすでに存在する美しさや、自然の本質的なあり方を掬い上げること。
植松永次の作品には、長い時間の蓄積や、日常のなかで見落とされている風景の気配が残されています。
EXHIBITOR / GALLERY 38
