
HATSUNE SUZUKI
下北沢アーツにて開催された、鈴木初音個展「傍のふるえ」からの作品紹介。
鈴木初音は1995年神奈川県生まれ、2018年多摩美術大学美術学部絵画科油画専攻卒業、2020年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻壁画研究分野修士課程修了、現在東京藝術大学大学院美術研究科美術専攻油画研究領域壁画博士後期課程在籍中です。
鈴木初音は育てた菊芋の茎から作る和紙、稲作で川底に溜まる川砂、貝殻を焼いてできた石灰など、制作のための材料を自ら手がけます。
溶かした茎の繊維を置き天日に乾かし、できた和紙にハンダゴテで点描画のように焦げを付けて描画するなど、その行為は自らの制作の根源を追求する中で自然と向かったものです。
また、セメントと砂で作ったモルタルに水を含んだ石灰を置き乾くまでの数時間で表面を削り、下の層を出すことで描くフレスコ画のグラフィート技法も用います。
素材制作から図像までの一貫した制作過程を持つその作品は大きな説得力を生んでいます。
EXHIBITOR / SHIMOKITAZAWA ARTS