HEBRU BRANTLEY
神宮前にあるギャラリー、NANZUKA UNDERGROUNDにて開催されたロサンゼルス在住のアメリカ人アーティスト、ヘブル・ブラントリーの新作個展「Traveling Without Moving」からの作品紹介。
ヘブル・ブラントリーは、シカゴ生まれ、クラーク・アトランタ大学で映画の学士号を取得した。
デザインやイラストレーションのバックグラウンドを経て、現在はロサンゼルスにて壁画やペインティング、立体作品、インスタレーションまで精力的に創作活動をしている。
ヘブル・ブラントリーは1960年代から70年代にかけてシカゴのサウスサイドで起こったアフリコブラ運動(AfriCOBRA)に多大な影響を受けており、壁画やグラフィティを、アフリカ系アメリカ人としての自身の系譜と切り離せないものと捉えている。
その作品は、アメリカのステレオタイプな従来のヒーロー像や主人公の在り方に対する挑戦であり、鑑賞者に多様な視点を与える現代の物語でもある。
キャラクターデザインの方法論を用いながら、多彩な色彩、ポップアート的なモチーフを組み込んだ作風で、郷愁や優しさ、強い精神、力や希望といったポジティブな文脈を表現する作品は、アメリカの人種問題を超えていこうとする若い世代から絶大な支持を集めている。
Exhibitor / NANZUKA UNDERGROUND