
HELEN VERHOEVEN
中目黒にあるギャラリー、104GALERIEにて開催されている、ヘレン・バーホーベンによる展覧会「Another Room」より作品紹介。
この展覧会はヘレン・バーホーベンの日本初の個展となり、最新作のペインティング作品が発表されています。
ヘレン・バーホーベンが描く作品には、人間の力強さと無力さ、そして欠点といったものが全て同じ画の中に共存しています。
作品の主題となるものは私たちの日常生活に潜む混乱、絶望、欲望、攻撃性、そして孤立であり、そこに垣間見える奇妙さとユーモアが、こうした混沌に一種の軽妙さを与えています。
1974年にオランダで生まれたヘレン・バーホーベンは12歳でロサンゼルスに移住することになります。そこで彼女は、深刻な経済格差、校内暴力、全国的なメンタルヘルス危機、薬物乱用の増加に直面し、矛盾と過激さに満ちた、全く異なる世界へ自らを組み込んでいかなければなりませんでした。
後にサンフランシスコ・アート・インスティチュートで学び、その間、ホームレスシェルター、緊急治療室、救急車、そして中絶クリニックにてボランティア活動を経験します。
悲痛で残酷な現実に幾度となく向き合う中で、語るべき物語、そして何よりも、感情の尽きることのない源泉を蓄えていきましたが、これらが彼女の作品の根幹をなしているのです。
EXHIBITOR / 104GALERIE