
HIROTO TOMONAGA
京橋にあるギャラリー、KOSAKU KANECHIKAにて開催されている朝長弘人展「雷」からの作品紹介。
朝長弘人は、眼前のものがふと違って見える瞬間を捉え、それを絵画に起こそうとしています。
作家の眼の中で起こる変化は、徐々に絵画における絵具の質へと変換され、画面に固定されます。
描かれた絵画は固定されつつも再び動く予感を含んでいます。
朝長弘人の絵画は、物理的な厚みはありませんが、筆で叩き上げたり、絵具を練り込んだり重ねたり、あるいは拭ったりすることで生まれる、深みのある絵肌に特徴があります。
そこには、画面の上で脈を打ち、呼吸しているような生々しさがあり、どこか消滅に向かうような印象も受けますが、決してささやかではありません。
この展覧会では、新作ペインティング約10点展示されています。
EXHIBITOR / KOSAKUKANECHIKA