KATSUHIKO HIBINO
広尾にあるギャラリーMISA SHIN GALLERYにて開催された、ギャラリーで初めてとなる日比野克彦個展「少年はいつも動かない。世界ばかりが沈んでいくんだ。」からの作品紹介。
この展覧会では、日比野克彦が1980年代初頭に制作したダンボール作品を中心に、その芸術実践の起点が紹介されました。
1980年代の日本は、高度経済成長を経て都市文化と消費社会が成熟し、広告、雑誌、テレビ、ファッション、デザインといった視覚文化が急速に広がった時代でした。
美術もまた、それまでの制度的枠組みを越え、都市空間やマスメディアとの関係を積極的に引き受けながら、新たな表現を模索していました。
作品は美術館や画廊という制度的空間に留まるのではなく、大衆文化や日常的なイメージと交差する領域へと開かれていきます。
日比野克彦は、まさにその時代の只中に鮮烈に登場した作家です。
1982年、東京藝術大学在学中に《PRESENT AIRPLANE》で第3回日本グラフィック展大賞を受賞し、ダンボールという身近な素材を用いた作品によって一躍注目を集めました。
軽やかな素材感と時代の空気を纏ったグラフィカルな造形、飛行機や船、日用品、楽器、スポーツといった親しみやすいモチーフは、1980年代のポップな感性や消費文化と響き合い、当時の美術に新鮮な印象をもたらしたのです。
EXHIBITOR / MISA SHIN GALLERY
