KOICHI YAIRI

原宿にあるGALLERY TARGETにて開催されたアーティスト矢入幸一の個展からの作品紹介。

矢入幸一は主にモノクロでオールドカートゥーンスタイルのペインティングを描くアーティストだが、作品はその表層的な印象に収まらないの独自の世界観を持ち合わせている。

それぞれのモチーフの立体性を強調せず、いくつかの平面的なレイヤーを重ねて1つの画面を構成しているが、スプレー、アクリル絵の具、プリンター出力などのデジタルとアナログを織り交ぜたテクスチャーの異なった複数のメディアを用いて描き出されるオールドカートゥーンスタイルは新たな表現となっている。

矢入幸一はこれまでの作品においても一貫してカートゥーンの1シーンを描いたような作品でその前後関係や流れを想像させるモーメントを描いてきたが、今回は、現代社会に溢れる情報のような断片的なシーンを描き出し、見るものにそのシーンにまつわる様々なストーリーを想像させる。

オールドカートゥーンにインスパイアされたスタイルで描かれる現代社会への問題意識の様々な解釈を楽しめる作品となっている。

Exhibitior / GALLERY TARGET

GALLERY TARGET

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