RAFAEL ROZENDAAL
天王洲アイルにあるTakuro Someya Contemporary Artにて開催された、ラファエル・ローゼンダールの個展「Screen Time」からの作品紹介。
この展覧会は、ジャガード織りのタペストリー作品「Abstract Browsing」とレンチキュラー作品「Into Time」の2つのシリーズにより構成されている。
展覧会のタイトルが示すように、この2つのシリーズはいずれも、時間のさまざまな在り方の本質を探るものである。
ラファエル・ローゼンダールはインタビューやSNSなどで、現代の人々が見つめる風景が、実際の「窓」よりもスクリーン上の「ウィンドウ」に移っていることをたびたび指摘してきた。
人間と「風景」の歴史を振り返ると、実際の窓の外の風景を眺めていた時代から、家族でテレビを囲んで映像を眺めた時代を経て、現代では個人のデバイスのスクリーンを通してそれぞれが好きな時に好きなコンテンツを見て、スクリーンの中を過ごす時代に入っていると言えるだろう。
このような視覚文化に基づいた時代区分に名前をつけるとすれば、現代はいわば「Screen Time」に属しているとも言える。
そしてこの展覧会のタイトル、「Screen Time」は視覚文化の発展をめぐる長大な時間を想起させてくれるのだ。
Exhibitor / Takuro Someya Contemporary Art