
YUSUKE SUGA
目黒不動前にあるギャラリーLEESAYAにて開催された須賀悠介の個展「Changes」からの作品紹介。
須賀悠介は1984年東京都に生まれ、東京藝術大学の彫刻科を専攻しFRPを使った立体作品を主に、木やCG、写真など様々な素材を用いて作品制作をし、国内を中心に発表を続けてきました。
作品の中に相反する要素を並存させたり、衝撃や暴力性の可視化、通常ではあり得ない事物の状態を立体化することに注力してきました。
この展覧会では10年以上前から制作を続けている「Jailbreak」というシリーズ作品の新作群が発表されました。
「脱獄」を意味するこのシリーズは、弓矢や、ハンマー、斧など他物への破壊という目的を越え、モチーフが持つ性質そのものから脱出するために、己を壊す様々な状況を立体作品として表現しています。
独自の意思を持ったようなそれらのモチーフに目を向ける時、人類が根源的に持つ暴力性や、経済成長と技術発展の先に待つ紛争、環境破壊など文明の終末を予感させますが、同時に今ある常識や現実を越えた先にある、新しいものの見方や新たな可能性への期待も感じさせます。
EXHIBITOR / LEESAYA GALLERY