CERITH WYN EVANS

六本木にあるタカ・イシイギャラリーにてケリス・ウィン・エヴァンスの個展が開催されました。

この展覧会ではギャラリーにあるテラスへのドアを開けることでギャラリーの空間を開放し、春風と鳥のさえずりをギャラリー内に招き入れました。

窓から注ぐ柔らかな日差しとは対照的に、植物とと共に展示されているインスタレーションのネオン文字 Look at that picture, how does it seem to you now… Does it seem to be persisting? の人工的な光が輝きます。

1966年の実験的短編映画「The Cut Ups」から引用されたこのフレーズは、知覚を問い直すエヴァンスの作品群に通底する言葉と捉えられます。

回転する松の木は、草月会館での個展に配される松の木と共振し、ギャラリーのバルコニーから持ち込まれた豊かな香りの植物とも呼応します。

細分化された要素が再び組み合わせられる事により、1つのインスタレーションとして静かな旋律を奏でていました。

TAKAISHII GALLERY