2024年 11月 04日TRAVELING FOR ART
DAN McCARTHY
天王洲アイルにあるギャラリー、KOSAKU KANECHIKAにて、ダン・マッカーシーの日本での初個展が開催されています。
ダン・マッカーシーはその30年以上のキャリアにおいて国際的に作品を発表しています。
ペインティングやドローイングといった平面作品と並行し制作しているのが、彼のアイコン的な作品である顔のモチーフのセラミックの彫刻作品「Facepot」シリーズです。
その鮮やかな色合い、豊かな表情、親しみやすさ、プリミティブな感覚、作家の手の跡を感じさせる直接性などの要素があいまって、視覚的側面にとどまらない、身体あるいは感情に働きかけるような鑑賞体験を鑑賞者に与えます。
彼がセラミックという作品を通して自然というものとどう向き合っているかということも考えることができます。
人間がその一部であり、生きる源でもある自然と、現在の人間の生活のあり方はかけ離れてしまいました。
ダン・マッカーシーは直感から制作をはじめると言いますが、人間と自然の関係を問い、それを媒介してきたこれまでの芸術における試みにセラミックの作品を位置付けることができるかもしれません。