2026年 4月 01日TRAVELING FOR ART
FUMI IMAMURA
神楽坂にあるギャラリー、CAVE-AYUMI GALLERYにて、今村文の初の個展となる「温かい家 -my red flowers-」が、ジュリア・タラシュクをキュレーターに迎え開催されています。
この展覧会は、今村文が2015年に愛知県美術館で開催された展覧会「芸術植物園」において初発表した「温かい家」を起点に構成されています。
作品は水彩とコラージュによる赤い花の紙作品のシリーズで、初展示では30点の作品が壁一面に配置される、ひとつのインスタレーションとして発表されました。
作品が並べられていくなかで、枝や根は次第に内臓や毛細血管を想起させ、身体の内側にいるような感覚を呼び起こします。
絵画を「内側の空間」として捉え、言葉でははっきりと名づけられないものを内包する構造として考えることは、今村文の制作の核となっています。
それは特定の物語や象徴的な解釈を提示するのではなく、開かれたままの固定されない「内側の構造」を表現しています。
「温かい家」は当初30点組として構想されましたが、今村文は後に偶数であることが全体のまとまりを損なっていると感じるようになります。
未完の感覚をともなっていた作品は構想から10年を経て、この展覧会で新作を加えた35点組として発表されます。
あわせて、その考えを広げ、ギャラリー空間全体へと展開する20点以上の新作も展示されています。
これらの新作は、オリジナルのシリーズを繰り返すものではなく、対話をさらに広げ、鑑賞者それぞれの感覚が多層的に関わっていくことを可能にします。





