2021年 2月 19日TRAVELING FOR ART
GIFT OF WORDS
天王洲アイルにある児玉画廊にてグループ展「ignore your perspective 56 Gift of Words」が開催されました。
56回目を迎えるこのグループ展では毎回テーマを設けてそれに沿った趣旨の作品の展示を行うという意欲的な展覧会です。
今回のグループ展に参加したのは糸川ゆりえ、清原啓、野島健一の3名ですがそれぞれが個性的な作品表現で「Gift of Words」というテーマのもとに作品を見せています。
人間が持つ「言葉と概念」の獲得から「概念」について、また「概念」と「物語」の関係性について掘り下げながら芸術性の源泉を探り、感じさせるような表現の作品が集められたのです。
複雑に色と形が交差する中に言葉が書かれた力強い野島健一の作品には勢いを感じます。
なんの変哲もない時計に直接に彩色して作品化した野島健一の作品です。
コロナ禍に開催されている野外のライブの風景を立体的な平面に描いた清原啓
の作品はどこか物悲しい感じがします。
雨の中傘を指す女性はマスク姿で重苦しい雰囲気の風景の前にはしゃがんだ男の立体的な絵画作品が置かれた清原啓のインスタレーション的な作品です。
少ない絵の具で独特の淡いタッチの絵画作品は糸川ゆりえの作品ですが黄色やシルバーといった色彩が効果的に使われています。
糸川ゆりえの絵画には女性が多く登場しますがいつもふわふわと浮いたような切ない感覚を覚えさせます。