GUO-LIANG TAN

六本木にあるギャラリー、オオタファインアーツにて、シンガポール出身の作家グオリャン・タンの日本初個展が開催されています。

グオリャン・タンは、薄く半透明な布を支持体に、水で薄めたアクリル絵の具を用い、淡く透明感のある色を布の表面に重ねて抽象画を制作します。

布から透けて見える木枠は、絵具が作る色の層と調和しながら奥行きのある空間を創出する一方、色彩が湛える光を際立たせるための影の役割も担っています。

この展覧会でグオリャン・タンは、支持体の両面に色を施したペインティングを、自立する立体作品のようにギャラリースペースに配置しました。

その周りを移動しながら鑑賞することを観客に促すことで、グオリャン・タンは作品に刻まれた時間、そして作品と空間との関係性を観客に提示しているのです。

OTA FINE ARTS