HYPNOS

六本木のcomplex665にあるタカ・イシイ・ギャラリーにて7月31日まで川原直人の個展「ヒュプノス」が開催されています。

今回の6年ぶり7度目の個展では新作絵画4点が展示されています。

川原直人は身近にある人物や風景などの写真や映画の場面を写実的に絵画で表現するという制作手法で作品を制作してきました。

過去の巨匠画家であるデューラーやバルテュス、クラナッハ、ボナール、などの古典作品からイメージを引用して絵画作品を制作する「再想定絵画」の中で過去の巨匠の主題を繰り返し使うことで概視感を導き出しつつ現代に通用するイメージの原型について考えるというテーマを追求してきました。

今回は過去の巨匠の作品ではなく初めて同時代を生きた作家であるルシアン・フロイドの作品を引用して作品を制作しています。

フロイドの肉体に対する暴力的なまでの描写と繊細な描写によって生まれるアンバランスと調和の混在、そこから発見される美について再考察することを主題とした作品群です。

TAKA ISHII GALLERY