2022年 11月 11日TRAVELING FOR ART
JUNKO OKI
天王洲アイルにあるギャラリー、KOSAKU KANECHIKAにて、11月19日まで、沖潤子展「よれつれもつれ」が開催されています。
沖潤子は、古い布や道具が経てきた時間、またその物語の積み重なりに、刺繍と彼女自身の時間の堆積を刻み込み、紡ぎ上げることで、新たな生と偶然性を孕んだ作品を発表してきました。
山口県立萩美術館・浦上記念館で2020年から1年間展示された個展「anthology」では、全国から寄せられた7,000個あまりの糸巻きを用い、新たに紡ぎ生まれたインスタレーション作品を展示しました。
その後KOSAKU KANECHIKAで開催した個展「よびつぎ」では、「anthology」の出展作品に手を入れ直し、展示しました。
そこには新旧の時間が抱擁し合っていると沖潤子は考えますが、存在してきたすべてのもの、過ぎ去ったが確かにあった時間など、いくつもの時間の層を重ねることで、違う風景を見つけるということが沖潤子の制作の核にあるのです。