2026年 4月 08日TRAVELING FOR ART
JUNKO OKI
京橋にあるKOSAKU KANECHIKAにて、沖潤子展「STILL」が開催されています。
沖潤子は、古い布や道具が経てきた時間、またその物語の積み重なりに、刺繍と彼女自身の時間の堆積を刻み込み、紡ぎ上げることで、新たな生と偶然性を孕んだ作品を発表してきました。
昨年の国際芸術祭「あいち2025」では、全国から寄せられた10万本あまりの針を用い、針供養や千人針の歴史を題材に新たに紡ぎ生まれたインスタレーション作品を展示しました。
森美術館で開催中の「六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」においては、個人的な布のコレクションの中から、強い思い入れのある素材を用いて再構成した作品などを展示しています。
この展覧会で展示される作品はこれまでで最大規模であり、大きく唯一無二の素材を扱うことによって沖潤子の制作プロセスをあらためて組み立て直すことになりました。
素材のイメージ上にスケッチを行い、その筆致に重ね合わせるように刺繍を施していく。
素材との対話のあり方は、それぞれの素材ごとに固有のものになります。
存在してきたすべてのもの、過ぎ去ったが確かにあった時間など、いくつもの時間の層を重ねることで、違う⾵景を見つけることが制作の核にあります。





