KEISUKE TADA

Gallery COMMONとMAKI Galleryにて、愛知県を拠点に活動するアーティスト、多田圭佑の個展が両ギャラリーにて同時開催されました。

Gallery COMMONでは「Rhizomed Material」、MAKI Gallery / 表参道では「Phantom Emotion」が開催されましたが、合わせて約100点を超える新作のペインティングによって構成されるこのプロジェクトは、多田圭佑にとってこれまでで最も大規模な展示となりました。

タイルや木製の床板、金属製の引き出しや鎖などがグリッチ状に組み合わさって見える立体的な作品は、実際にはアクリル絵具のみによって作られています。

また、ひび割れ、劣化した17世紀の風景画のように見える絵画は、実際には人工的に経年加工が施された存在しない風景と時間を描いた作品です。

多田圭佑の作品は、時間、空間、物質、重力といった私たちの世界の基盤そのものに対して、それらがどのように変容し、ゆがんでいくのかに対して問いを投げかけ、こうした錯覚の領域で、存在するとはいったい何なのかに迫ります。

 GALLERY COMMON

MAKI GALLERY