MAYBE SO,MAYBE NOT

KOTARO NUKAGA 天王洲にて416⽇まで、井上七海による個展「Maybe so,maybe not」が開催されています。

この展覧会では井上七海の代表作である「スフ」や思考の源泉をたどるドローイング作品を含む新作21点が展示されています。

「何も描かずに絵画を成立させる」という試みは一見すると方眼紙のような作品となって形を持ちます。

しかしその方眼紙のような作品は全て手で描かれているのでデジタルのような正確な線ではなくよく見ると少しづつ手描きの痕跡も見受けられます。

作品ごとに決まった法則で「直線を描く」という単純な反復行為は集積され一つの画面を作り上げます。

何かを描こうとしているのではないので作品は描かれていないのかもしれないのですがそこにはイメージが立ち上がるという感覚は作品と対峙したものに描くという行為そのものについて語りかけるようでもあります。

KOTARO NUKAGA