2026年 4月 29日TRAVELING FOR ART
MOTOHIRO TOMII
六本木にあるギャラリー、 Yumiko Chiba Associatesにて、冨井大裕の個展が開催されています。
冨井大裕は、複数の同一の物品を組み合わせた立体などで「彫刻」のあらたな可能性を模索する活動を行ってきた美術家です。
2023年には、二つの美術館個展「今日の彫刻 冨井大裕展―――トルソ、或いはチャーハン―――」(栃木県立美術館)、「冨井大裕|みるための時間」(新潟市美術館)を開催するなど、その活動は高い評価を受けています。
冨井大裕は、主に既製品に最小限の手を加えることで、それらを固定された意味から解放し、色や形をもつ「造形」としての彫刻を制作してきたことで知られます。
それは「つくる」ことを解体し、再構築するような作業であったと言えます。
この個展では、人間の頭部を表した首像と絵画的なレリーフ作品という、冨井大裕にとって新たな展開となる作品群が発表されています。
冨井大裕の作品のなかでは例外的に具象的なイメージをもつ首像と、絵画的な紙のレリーフを通して、冨井大裕は「つくる」ことから、改めて自身の美術経験の原点である「みる」ことに立ち返り、これらの作品を制作したといいます。
「つくる」ことと「みる」ことが交差する地平から生まれた、冨井大裕の新たな作品群を見ることの出来る個展となっています。




