MYHEIRLOOM

5月の23日までmyheirloomにて山ノ内陽介の絵画展「深淵まで」が開催されています。

myheirloom(マイエアルーム)は特定の場所を持たないノマドプロジェクトとして展覧会の企画を行っており第2回目の今回は渋谷にあるRoom_412のスペースにての展示となりますが今後も意欲的な企画展をさまざまな場所で開催するそうです。

今回の企画展は2021年に東京藝術大学を修了したばかりの若手作家、山ノ内陽介の大学終了後初の個展ですがmyheirloomでは今後も若いアーティストの発掘と支援を展覧会という形で積極的に行っていきます。

今回の個展では山ノ内陽介が在学時代より構想して制作を続けてきた「絵画の表層」シリーズ、現在進行形のシリーズ、そしてブラシストロークの美しさを追求してきたポートレートシリーズの3つのシリーズからの作品で構成されています。

油彩絵の具の油を微妙に調整してパネルに描いた後で内部まで乾く前に表面だけど削ぎ取ることにより異質な存在感の「皮」が生まれるという独自の制作方法に見事なブラシストロークや絵の具の盛り上がりなどを加えた作品は個性的で力強いだけでなく繊細な魅力を放ちます。

油彩の技術の可能性や表現の多様性を追求するこの若い画家のアプローチは独特であり今後も大いに注目すべきと思われます。

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