2023年 1月 08日TRAVELING FOR ART
Shōei Matsuda
神宮前にあるギャラリー、EUKARYOTEにて、ソーシャルメディア時代のコンセプチュアルアーティスト、Shōei Matsudaによる個展「Extreme Conceptual」が開催されました。
松田将英は1986年生まれ、インターネット社会を鋭く批判しながらも、その仕組みに染まらず、構造的な側面のみを利用し、社会的・文化的な問題を顕在化させるアーティストです。
2010年代より匿名のネットパーソナリティとして活動を開始して、《サザエbot》など複数のアカウントを介し、人々と協働するイベントやインストラクション、パフォーマンスによって大きな注目を集めました。
ソーシャルメディア以降の主体や作者性を問うその活動は、直接的に都市や社会に介入することで新たな共同性を生み出す実践として高く評価され、2016年には世界で最も歴史と権威のあるアルス・エレクトロニカ賞にて、日本の個人では初となるデジタルコミュニティ部門での受賞も果たしました。
2016年よりベルリンに移住しましたが、2020年に帰国し、実名での活動を開始しました。
浸透したネットワーク環境に基づく鑑賞体験の設計や、タイムラインにおける大衆心理の可視化、ホワイトキューブにとらわれない大胆かつ詩的な芸術実践は、新世代のコンセプチュアル・アーティストとして注目を集めています。