SHOTA YAMAUCHI

神宮前にあるギャラリー、EUKARYOTEにて、山内祥太による個展「愛とユーモア」が開催されました。

山内祥太は1992年生まれ、2016年に東京藝術大学映像研究科メディア映像専攻を修了しました。

3DCGとクロマキー合成を組み合わせた映像制作から作家キャリアをスタートさせ、近年はVRといった最新の技術と身体的なパフォーマンスを組み込んだ作品作りに取り組んでいます。

今回の展覧会で発表された、彫刻と映像による新作「Tina」では、愛そのものを形作りたいという山内祥太の思いが、極めてフェティッシュな姿で表現されました。

無数の長い毛で覆われた身体は、愛する対象との同化を望む、ある種倒錯した感性そのものが具現化した姿と見受けることができる、作品制作の上で臭覚や触覚を頼りにする山内祥太が、それらの感覚を通じて引き起こされる感情を、彫刻という実体として、または映像というイメージとして、鑑賞者に対しいかに呼び起こすことができるかという挑戦です。

また新作に加え、「SASUKE」や「コンドルは飛んでゆく」など、キャリア初期の映像作品のスクリーニングも行われました。

展覧会のタイトルは、近年の制作の根底にあたるテーマを「愛」、山内祥太の活動が周知されるきっかけとなったキャリア初期の作品群を「ユーモア」としてタイトルに据えたもので、現在に至るまでを大きく2つに分け、1階と2階にて新作を、3階では過去の映像作品が紹介されました。

EUKARYOTE