STERLING RUBY IN KYOTO

タカ・イシイギャラリー 京都にて、スターリング・ルビーの個展「SPECTERS KYOTO」が開催されました。

今回はこの展覧会のほかに、タカ・イシイギャラリー 天王洲アイルと東京の草月プラザでもスターリング・ルビーの個展が同時開催され、3つの展覧会すべてで新作が発表されました。

スターリング・ルビーは2019年、Desert Xというプロジェクトに参加しました。

この展覧会はそこで取り組んだテーマをさらに拡大し、民間呪術と超自然世界に踏み込むかたちで構成したものです。

今回の作品制作に影響を与えたのは日本と欧米の神話や伝説やアメリカ植民地時代からの伝え話でした。

20149月、東アジアを旅したことで、スターリング・ルビーは仏教の伝統に深く根ざした日本の幽霊話にも興味を抱き、特に怪談と呼ばれるジャンルの物語によって、死後の世界がどんなものかという、より大きな好奇心を掻き立てられたのです。

展覧会の会場となる京都のギャラリーは伝統的な町家ですが、スターリング・ルビーは土壁の美しさや建築上の特徴を活かし、まるでその空間に「取り憑いた」ような作品が展示されています。

町家の中から外へと、縫うように展示されたペインティングや陶器、彫刻そして紙の作品は「SPECTER」の生前と死後についての、スターリング・ルビーの探求の成果なのです。

TAKAISHII GALLERY