THE CLUB

過去の海外のアートフェアや今東京で開催されている展覧会の紹介をするTRAVELING FOR ART、今回は銀座にあるTHE CLUBで開催中のジェッキー・サコッチオの展覧会の紹介です。

GINZA6の蔦屋書店に併設されたギャラリー、THE CLUBにてアメリカの作家ジャッキー・サコッチオの2度目となる展覧会が開催されています。

独特の技法で目まぐるしいイメージの重なりを描き出すジェッキー・サコッチオがコロナ渦中のニューヨークで制作したキャンバスとペーパーに描かれた絵画作品の新作が今回は展示されました。

コロナウィルスによって世界がかつてない事態に陥った中でジェッキー・サコッチオは奇妙な感覚の中で作品制作を行なったそうです。

私たちの社会がどこへ向かおうとしているのかという状況を映し出そうと試みられた抽象絵画は無数のレイヤーによって不安定な精神状態や社会の自己矛盾を映し出すポートレイトとしてこの危機に打ち勝つ力になることを祈って描かれました。

渦巻くように張り巡らされた絵の具のドリッピングライン、複雑な色のレイヤーは不安定になってしまった世の中を表すようです。

キャンバスを寝かせた状態で絵の具をキャンッバス上に流しながら絵画作品を作り上げその上には白い斑点模様なども描きこまれます。

今回はキャンバスだけではなくペーパーの上に描かれた作品も展示販売されました。混ざり合う色が重層的な表情を浮かび上がらせています。

大御所作家のクリストファー・ウールのアシスタントをしていたというジェッキー・サコッチオは作品が美術館にも収蔵されている今最も注目すべき抽象画の作家の一人です。

 

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