WITHERED FLOWERS

過去に開催された海外のアートフェアや今東京で開催されている展覧会を訪ねるTRAVELING FOR ART、今回は田島一成さんの展覧会「WITHERED FLOWERS」をご紹介します。

90年代に渋谷系音楽シーンにおけるビジュアルで注目されたフォトグラファーの田島一成さんは現在主にファッション写真の分野で活躍しています。

クライアントのあるコマーシャルな写真を撮る一方で密かに撮り続けてきたのが枯れゆく花の写真です。

アーティストとして自分のために写真作品を撮影しようと感じて2014年ごろから撮影し始めた花の写真ですが枯れゆく花により存在感を感じたという通り様々な枯れゆく花はなんともたとえ難い儚い美しさと枯れつつも力強い独特の存在感を持っています。

深みのある渋い色彩の微妙な変化を生み出す枯れゆく花は質感もとても豊かで見応えがあります。

枯れゆく過程で花びらが垂れ下がったり抜け落ちることで花の形は自然にこのような不思議で魅力的な形になるのでしょう。

花の表面に付着させた沢山の水滴が宝石のように輝いてとても美しい表情を枯れゆく花に与えています。

枯れて水分がすっかり抜けた花にはみずみずしく咲いていた時とはまた違った幻想的とも思える姿が見て取れます。

今回の展覧会は2部構成で第一部が12月3日〜12月26日まで、第二部が1月7日から30日までとなっています。

今回の展覧会を記念に刊行された美しい作品集はギャラリーまたはギャラリーのホームページでも販売しています。

 

AKIO NAGASAWA GALLERY