YOSHIAKI KAIHATSU

天王洲アイルにあるANOMALYにて、開発好明の個展「開発再考Vol.2,3」が開催されました。

「開発再考」シリーズは、多様なアプローチで膨大な作品をつくり続けてきた開発好明の作品ジャンルにフォーカスを当て紹介していくシリーズで、この展覧会は2019年にANOMALYで開催された90年代の活動初期のビデオ作品群を展示し作家の核心に迫った「開発再考Vol.1」の続編となります。

今回のVol.2では大学の卒業制作で発表した作品から最新作に至るまでを網羅し、照明として使用した蛍光灯が、のちに積極的な作品の一部として機能する作品に変容していく様子がご紹介されました。

初期作品の「ライトカー」や、ロシアとウクライナの戦争を題材にした新作を含め、合わせて約20点のスケールの大きな展示がギャラリー内に展示されました。

また、2008年に開催したVol.3の再現も行われましたが、これは開発好明が2004年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展に参加した際、展示の為に改装を繰り返してきた吉阪隆正氏設計の日本館を見て、現状復帰を願うプロジェクトとして建築本来の機能美を取り入れた自らの作品を提案し、関係者のインタビュー映像とともに展示したものです。

ANOMALY