FLOWERS BY IRVING PENN
NYに暮らしていた頃からART関連の本や展覧会のカタログなどが好きで買っているうちにいつのまにか色々な本が集まってしまった。
そんな中、僕が記憶している中で最も最初に買った写真集がIrving Pennの「FLOWERS」だ。
アーヴィング・ペンといえば別に写真が好きでなくても名前を聞いたことのある人もいるような写真界の巨匠の一人である。
アメリカが豊かさを謳歌していた時代、ヴォーグ誌に沢山の素敵な写真を提供した写真家であるのと同時にアーティストとしても多くの作品を残した。
そのペンが1967年から1973年までヴォーグ誌のクリスマス号に提供したのがこれらの美しい花のポートレイト写真である。
そして、それを本にまとめたのがこの「FLOWERS」で僕の持っているのは定価35ドルとなっているが1980年出版のFirst Editionだから今はもっと値が上がっているかもしれない。
そう思ったのでアマゾンで調べたら17000円から23000円で売られていた。
僕のはカバーとか汚れているので売り物にはならないし売る気もないけど、本もアートと同じで長く持っていると値打ちが上がるものなのである。
当時、本屋さんの入り口を入った正面のカウンターに並べられていたこの本のカバーの美しい花の写真に惹かれた。
花をこんなにお洒落に撮った写真があるんだという驚きで即買いしたのを覚えている。
それにしても、アーヴィング・ペンって名前、なんか個性的でカッコいいって感じるのだ。ピカソもそうだけど、巨匠となる人はどうしてカッコいい名前なのか、または、巨匠になったからかっこよく聞こえるのか。。。
かなり古くなってしまったがこれが表紙の美しい写真を見て即買ってしまったIRVING PENNによるFLOWERSのFIRST EDITION。
バラをここまで美しく写真に収められるセンスの良さに感動したのを覚えているがこれはバラの静物写真ではなくポートレイトなのであると思う。
水滴の感じも程よくてチューリップの可愛らしさと淡い花びらの色の美しさが際立っている。
百合の花を巧みに組み合わせて撮影しているが写真の美しさもさることながら構図の面白さも花に生命力を与えているようだ。